三善病院の歴史
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昭和から令和にわたり、地域の皆様と歩んでまいりました。
昭和7年の開院後、今日まで90年以上にわたって地域に寄り添った診療を続けています。
当院の歴史は1932年に始まります。この年、恩賜財団福岡済生会病院の初代院長であった多賀憲が、福岡市柳橋に精神科治療を専門とする「多賀病院」を開院しました。多賀は済生会病院を退職後、渡辺通一丁目に多賀病院を移転させ、精神科のみならず、内科、外科、眼科などの医師たちとも連携し、幅広い診療を行っていました。しかし、戦後の市街地の発展により、精神科の患者さんが落ち着いて療養できる環境が整わなくなったことから、1955年には、九大精神科の下田先生の助言を受けて、海と山の中間に位置する唐原に、精神科病棟を持つ「多賀病院(分院)」を開院しました。

初代院長:多賀 憲
1971年には院長が松井敬介に交代。松井は諸外国の精神科医療を視察して、「鉄格子のない精神科病院を作りたい」という強い思いを抱き、1975年に現在の本館を建設。建て替えの際に「三善病院」と改名し、当時は周囲に医療機関も少なかったことから、外科医、病理医であった松井は、精神科診療だけでなく、プライマリ・ケアにも力を入れ、地域に根ざした身近な病院として多くの患者さんに親しまれてきました。

前院長:松井 敬介
2000年からは、現院長が業務を引き継ぎ、うつ病や神経症、老年期の精神医療を中心に診療を行っています。精神科の入院は長期化することが多かった過去と比べ、現在では短期間での退院が一般的となっています。当院では退院後も患者さんのために、精神科訪問看護、介護保険対応の通所リハビリテーション施設、介護支援施設、重度認知症デイケア、精神科デイケアといった支援を続けています。さらに、2020年には本館の改築と新病棟の増築を行い、より良い入院環境を提供することを目指しました。

現院長:松井 隆明