
いびきを治す
Snoring Treatment
睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、睡眠中に呼吸が一時的に停止または浅くなる状態が繰り返される病気です。これが数秒から数分続き、1時間に何回も発生することがあります。
睡眠時無呼吸症候群の健康への影響
1
心臓や脳への負担増加
睡眠時無呼吸症候群では、睡眠中に呼吸が止まることで血中の酸素濃度が低下し、心臓や脳に十分な酸素が行き渡らなくなります。この状態が繰り返されることで、心臓や脳に過度な負担がかかり、長期的な健康リスクを高める要因となります。
2
高血圧・心筋梗塞・脳卒中のリスク上昇
低酸素状態が続くと、体は酸素を補おうとして交感神経を活性化させ、血圧が上昇しやすくなります。これが慢性化すると高血圧の原因となり、さらに動脈硬化を進行させることで心筋梗塞や脳卒中のリスクが高まります。また、夜間に血圧が下がりにくくなる「夜間高血圧」を引き起こすこともあります。
3
睡眠の質の低下
無呼吸状態が続くと、脳は低酸素状態を察知し、呼吸を再開させるために何度も覚醒反応を起こします。そのため、 本人の気づかないうちに睡眠が分断され、深い睡眠が十分に取れなくなります。この結果、十分な休息を得られず、慢性的な疲労感を抱えることになります。
4
日中の眠気や集中力の低下
夜間の睡眠が不十分なため、日中に強い眠気を感じることが多くなります。これにより、仕事や勉強に集中できなくなり、作業効率が低下するだけでなく、車の運転中などには重大な事故のリスクも高まります。
5
記憶力や認知機能の低下
睡眠は、記憶の整理や定着に重要な役割を果たしています。しかし、睡眠時無呼吸症候群により深い睡眠が妨げられると、記憶の定着がうまく行われず、物忘れが増えたり、新しいことを覚えにくくなったりします。長期間放置すると、認知症のリスクが高まる可能性も指摘されています。
これらの影響が積み重なることで、仕事や家庭での活動に支障をきたし、日常生活の質が大きく低下する可能性があります。睡眠時無呼吸症候群は、単なるいびきや睡眠不足の問題ではなく、健康全般に深刻な影響を及ぼすため、適切な治療や対策が重要です。
