不要になった布団の捨て方は?処分方法と注意点について解説
引っ越しや買い替えで布団を処分したいと思ったとき、処分方法がわからず困ったことがある方は多いでしょう。布団の捨て方にはいくつか方法がありますが、お住まいの自治体によって処分のルールが異なります。
本記事では、布団の主な処分方法や布団の寿命の目安、布団を捨てる際の注意点まで詳しくご紹介します。
布団の処分方法
布団の処分方法には、可燃ごみや粗大ごみとして自治体に処分してもらうほか、業者に依頼する方法もあります。また、業者によっては無料で処分できたり、布団以外の不用品もまとめて処分できたりします。
ここからは、布団の主な処分方法を7つ、それぞれメリット・デメリットとともに見ていきましょう。
可燃ごみとして処分
布製品は基本的に可燃ごみとして処分できますが、自治体によっては「1辺30cm以下」などのルールがあります。布団を可燃ごみとして処分する場合は、規定の大きさ以下になるよう小さく裁断し、ごみ袋に入れて処分できます。ただし、自治体によってはカットしても粗大ごみ扱いになるケースがあるため、ホームページなどで確認しましょう。
可燃ごみは無料で処分できるのがメリットですが、布団をカットする作業に手間がかかるほか、中綿が散らかったり埃やカビなどを吸い込んだりするリスクには注意が必要です。
粗大ごみとして処分
布団を捨てようと思った時に、多くの方が思い浮かべるのが粗大ごみとして処分する方法かもしれません。自治体ごとに定められた処理費用を支払い、申し込みを行うことで、布団を粗大ごみとして回収してもらえます。
以下の表は、主な自治体の布団の捨て方です。自治体によって処分方法が異なるため、ホームページなどを参考にしてください。
処理費用は自治体によって異なりますが、布団1点につき200~500円程度で処分できます。粗大ごみ処理券は、スーパーマーケットやコンビニエンスストア、郵便局などで購入できます。
ここからは、布団を粗大ごみとして処理する基本的な手順を見ていきましょう。
- インターネットや電話などで、お住まいの自治体に粗大ごみ回収の申し込みを行う。
- 処理費用、必要な粗大ごみ処理券(シール)の種類を確認し、回収日を決定する。
- スーパーマーケットやコンビニエンスストアなどで粗大ごみ処理券を購入する。
- 粗大ごみ処理券を布団に貼り、回収日の規定時間までに指定場所に置いておく。
粗大ごみを出す際には、指定された時間を過ぎてから粗大ごみを出しても回収されないこと、処理費用や回収日など案内された内容をメモしておくことに気を付けましょう。粗大ごみ回収の場合、混みあっていると回収までに日数がかかる場合があり、処分日時を細かく指定できない点がデメリットです。
買い替える際に購入店舗で引き取りを依頼
布団の買い替えを考えている方は、購入時の店舗に引き取りを依頼する方法もあります。新しい布団と交換で古い布団を引き取ってもらえるため、簡単に布団を処分することが可能です。布団の状態が良ければ、下取りとして新しい布団の購入価格に対して値引きをしてもらえるケースもあります。
ただし、「羽毛布団のみ対象」のように布団の種類が限られていたり、下取りにも料金がかかったり、店舗によってサービス内容が異なります。新しい布団の購入を検討している場合は、店舗に下取りサービスがあるか確認しておくと良いでしょう。
リサイクルショップで買取を依頼する
リサイクルショップに古い布団の買取を依頼する方法もあります。特にブランドの高級布団や未使用品、状態の良い布団であれば、比較的高い金額で買い取ってもらえるかもしれません。ショップによっては出張買取や宅配買取に対応しているほか、布団以外のものもまとめて買取依頼できるサービスもあります。
リサイクルショップに買取を依頼する場合は、布団をクリーニングしてから持ち込むと査定額がアップする可能性があります。クリーニング費用をかけたくない場合は、自分でほこりや汚れを取るなど、なるべくきれいにしてから出すと良いでしょう。
フリマアプリ・ネットオークションで販売する
不要な布団は、フリマアプリやネットオークションで販売する方法もあります。リサイクルショップ同様、未開封の布団やブランド製の高級布団であれば高額で取引できる可能性もあります。
自分で写真撮影や登録などの出品作業や発送をしなければならないため手間はかかりますが、処分費用がかからずお金に換えられるメリットがあります。ただし、商品や金額によっては出品しても売れるまで時間がかかるかもしれません。もし布団に汚れや破れなど気になる点がある場合は、取引後のトラブル防止のため、該当部分の写真と説明書きを添えておくと安心です。
寄付・寄贈をする
まだまだきれいで問題なく使用できる布団であれば、施設や団体に寄付・寄贈する手もあります。災害の起きた地域や発展途上国では、使用済みの布団でも必要とされています。途上国や被災地で支援活動を行っているNGOなどの団体に布団を寄付すれば、不要な布団を処分することで、誰かの役に立てることができるでしょう。
施設や団体によって、「郵送OK」「持込みのみ受け付け」など受付の指定がある場合や、「新品のみ」「掛け布団のみ」など布団の種類が決められている場合があるため、事前に各施設・団体のホームページなどで確認しておきましょう。
不用品回収業者に依頼
引っ越しや大掃除を機に布団を捨てる方には、不用品回収業者に依頼する方法もおすすめです。不用品回収業者であれば、布団のほかにも不要な家具や家電をまとめて処分してもらえます。また、自治体による粗大ごみの処分と比べて、回収日時の自由度が高いメリットもあるため、引っ越しまで日にちがない方や、忙しくて日程調整しにくい方も利用しやすいでしょう。
「即日回収に対応」「布団とベッドをまとめて処分すると割引」など、不用品回収業者によってさまざまなサービスがあります。不用品の量や種類、重さなどによって料金が変わるため、まずは見積もりを依頼しましょう。
ただし、不用品回収業者の中には、見積以上の金額を要求したり、回収した不用品を不法投棄したりする悪徳業者もいます。不用品回収業者に布団の回収を依頼する場合は、「廃棄物収集運搬業の許可」について記載があるかを業者のホームページを確認し、優良な業者を選ぶよう気をつけましょう。
布団の寿命の目安
布団は毎日使うもので、「最近へたってきたけれどまだ使える?」「大きな買い物だったため、なるべく長く使いたい」など、捨てるタイミングにお悩みの方は多いかもしれません。
布団は日々使用することで中綿の嵩が徐々に減ってしまうため、布団にも寿命があります。
布団の寿命は、使われている布や中綿の素材、手入れや使用頻度によって変わりますが、一般的に敷布団の寿命は3~5年、綿・羊毛・ポリエステルの掛け布団は約5年、羽毛の掛け布団は5~10年程度とされています。羽毛布団はほかの素材よりも耐久性に優れているため、 打ち直しなどメンテナンスを行うことで長期の使用が可能です。
しかし、布団に穴や破れが生じたり、カビや汚れが目立ってきたりしたら買い替えを検討してみても良いでしょう。また、中綿がへたることで保温効果がなくなり、購入時よりも布団が薄くなったと感じた場合や、温かさが感じられなくなってきた場合も、布団の交換時期かもしれません。
布団を長持ちさせるポイント
布団は羽毛の掛け布団であれば5~10年と長く使うことができるものの、買い替えるとかなりの値段になるため、できるだけ長く使いたいものです。
普段のメンテナンスでできることは、定期的に布団を干すことです。布団は人が寝ている間に汗などを吸収するため、湿気の多い状態で布団を使用し続けるとカビやダニが発生しやすくなります。また、中綿やダウンが湿気を吸って潰れたままになると、保温効果が薄くなります。
綿布団の場合は週1回程度、羽毛布団の場合は月1回程度干すのがおすすめです。時間の目安として、天気の良い乾燥した日の日中に、表裏それぞれ約1時間ずつ干すと良いでしょう。
天日干しする場合は、布団の汚れや劣化を防ぐために、必ずカバーなどで覆ってください。
布団を干す際に布団たたきをする方も多いかもしれませんが、布団をたたくとダニの死骸やフンが表面に現れ、それらを吸い込むことでアレルギーの原因になる可能性があります。布団たたきをした後は掃除機をかけるか、ほこりを落とすように優しく叩くようにしましょう。
打ち直しや丸洗いを行うことで保温効果が復活するケースもあるため、長く使いたい場合は試してみるのも一案です。
布団を捨てる際の注意点
布団を捨てる際は、いくつかのルールを守って布団を処分する必要があります。
自治体に燃えるごみや粗大ごみとして出す場合は、自治体ごとのルールを確認して正しく処分してください。ルールを守って処分しないと、放置されてしまい、不法投棄とみなされてしまう恐れがあります。
粗大ごみが放置されると、通行の邪魔になるなど近隣住民に迷惑が掛かり、放火など事故の原因になってしまう可能性もあります。放置されたごみは正しい方法で出し直さなければならず、余計に手間と時間がかかるため、事前に自治体のホームページや電話でルールを確認しておきましょう。
また、布団カバーやシーツを布団と一緒に粗大ごみとして処分することはできません。布団カバーやシーツは別にして、燃えるごみや資源ごみに出すようにしましょう。
まとめ
布団には自治体の回収以外にも、さまざまな処分方法があります。「今すぐに処分したい」「お金をかけずに処分したい」「ほかの不用品とまとめて処分したい」など、ご自身の状況によって処分方法を選ぶのがおすすめです。
お住まいの自治体のルールや各処分方法のメリット・デメリットを確認し、ご自身に合った処分方法を見つけてみてください。
執筆年月日:2024年11月