台風による車の被害を防ぐには?今すぐできる対策まとめ【破損・横転・水没も防ごう】

台風がもたらす自然災害は、私たちの生活にさまざまな影響を及ぼします。特に車は屋外に駐車されることが多く、強風や豪雨、飛来物による被害を受けやすい存在です。
台風の接近が予想される季節には、事前の準備と対策が欠かせません。
本記事では、台風による車両の破損や水没、横転などの被害を防ぐための具体的な方法を詳しく紹介します。
台風で車が受ける主な被害とそのリスク
台風が接近すると、車はさまざまなリスクにさらされます。これらの被害を未然に防ぐためには、どのようなリスクがあるのかを正しく理解することが重要です。
まず、想定される主な被害とその特徴について解説します。
強風による車体の横転・移動
台風の強風は、想像以上の威力を発揮することがあります。その力は、車を横転させることもあるほど強力です。過去の台風被害では、風速30m/sを超える強風により、大型車が横転したケースも報告されています。
特に、トラックやミニバン、SUVなど車高の高い車は風の影響を受けやすく、横転したり、駐車場所から動いてしまうことがあります。
豪雨・高潮・冠水による水没
台風による豪雨や高潮は、短時間で急激に水位が上昇するという特徴があります。わずかな時間で駐車場や道路が冠水し、車が水没してしまう危険性があります。
特に、アンダーパスや低い場所にある駐車場、川や海の近くなどは、水没のリスクが高い場所です。車が水没すると、外見に損傷が見られなくても、内装が泥や雑菌で汚染されていることがあります。
さらに、たった一度の水没でも、エンジンや電装系がダメージを受け、車両火災の原因にもなり得るため注意が必要です。見た目には問題がないように見えても、内部に深刻なダメージを受けている可能性があるのが水没の怖さです。
飛来物によるガラス破損やキズ
台風の強風によって、身の周りにあるさまざまな物が飛来物となる危険があります。
看板や屋根瓦、枝、ゴミ箱などが強風で飛ばされ、車に衝突してキズや破損の原因になることがあります。小さな飛来物でも、フロントガラスにヒビが入ったり、車体にキズがついたりすることもあるので注意しましょう。
大きな物や硬い物が飛来物となり車に衝突すると、車体だけでなく車内にまで被害が及ぶこともあります。飛来物による被害を予測することは難しいため、被害を受けにくい場所へ移動するなど、事前の対策を行いましょう。
車の被害を防ぐための基本対策
台風による車への被害を防ぐためには、事前の対策が欠かせません。適切な知識と備えがあれば、さまざまな被害から車を守ることができます。
台風の被害を小さくするために、具体的な対策方法をご紹介します。
ガラスの保護
台風の飛来物からガラスを守るためには、ガラス部分をしっかりと覆うことが重要です。
フロントガラスやサイドガラスは、飛んできた物が当たることでヒビが入ったり、割れてしまったりするおそれがあります。こうした被害を防ぐ方法として、ビニールシートや毛布など厚手の布を使ってガラス面を覆い、ロープ等でしっかりと固定する方法が有効です。
特に、屋根のない場所に駐車している場合や、周辺に飛ばされやすい物がある環境では、このような事前の保護対策を行っておくと安心です。
カバー・毛布・フィルムでの車体保護
台風による飛来物や砂、雨風などから車体を守るには、車体全体を覆うのも効果的です。ガラス部分だけではなく全体を保護することで、広範囲の被害を防げます。
車体の保護に適しているのがボディカバーです。ただし、強風でカバーがめくれ上がったりバタついたりしてしまうと、擦れなどの原因になることもあります。使用上の注意事項をよく確認し、しっかりと固定ができるボディカバーを使用するようにしましょう。
ボディカバーがない場合には、毛布や布団を車体にかぶせて、ロープで固定する方法も有効です。
ほかにも、荷物の梱包に使われるストレッチフィルムを利用する方法があります。伸びる素材のため、引っ張りながら巻きつけることで、風によるずれも防げます。
輪止め・ジャッキアップでの固定
強風による車の横転や移動を防ぐ対策としては、車自体を固定することが有効です。
手軽にできる方法として、輪止めをタイヤの前後に設置する方法があります。輪止めは坂道で駐車する際に使われますが、台風のときは平坦な場所でも車が移動する可能性があるため、積極的に活用しましょう。
また、水没を避ける対策として、ジャッキアップも効果的です。車体を持ち上げ、タイヤを地面から離し固定することで、浸水のリスクを下げられます。ただし、適切な工具と専門知識が必要な作業なため、対応が難しい場合は安全のためにも別の方法を検討してください。
パーツの取り外し・車内備品の整理
飛来物となるのは周辺にある物だけとは限りません。車そのもののパーツが飛来物となる可能性もあります。
例えば、大型のウイングやドアバイザーなどの外装パーツは、強風で破損したり、外れて飛んだりしてしまうことがあり、周囲に被害を及ぼすおそれがあります。こうした二次被害を避けるには、飛ばされる可能性のあるパーツを事前に取り外し、安全な場所に保管しておきましょう。
また、車内に貴重品がある場合には、水没の危険がない場所に移動させておくと安心です。特に、車検証などの重要な書類は、チャック付きのビニール袋に入れて保管しておくと、万が一水に濡れても被害を最小限に抑えることができます。
車が水没してしまった場合に大切な物を失わないよう、万が一に備えておきましょう。
駐車場所の見直しが最大の防御策
どれだけ車に対策をしても、危険な場所に駐車していては、被害は避けられません。台風による車への被害を抑えるためには、駐車する場所の見直しがとても重要なポイントとなります。
危険な立地の特徴と安全な場所への移動
駐車場所として避けるべきなのは、水没の可能性が高い場所です。具体的には、川や海の近く、アンダーパス、地下駐車場や地域のハザードマップで浸水被害が想定されているエリアなどが該当します。
また、飛来物の危険が高い場所も駐車を避けた方がよいでしょう。古い建物や工事現場、劣化した看板や屋根瓦、背の高い木などの近くでは、飛来物によって車が損傷するリスクがあります。
もしも駐車場が危険な場所にある場合は、台風の接近前に安全な場所へ車を移動させることを検討しましょう。知人宅などに安全な駐車場がある場合は、一次的に借りることも選択肢のひとつとして考えてみるとよいでしょう。
高台や立体駐車場の活用方法
台風の接近時は、自宅のガレージを活用するのも有効です。ガレージは雨風や飛来物から車を守ってくれるため、被害を受けるリスクを下げてくれます。
そのほか、高台にある駐車場や立体駐車場も安全性の高い選択肢です。高台にある駐車場は、豪雨による冠水被害を避けることができるため、水没の危険が少ない場所です。事前に地域のハザードマップを確認し、浸水想定エリア外にある高台の駐車場を探しておくとよいでしょう。
立体駐車場は、2階以上のフロアに駐車することで、浸水や水没のリスクを大幅に下げることができます。ただし、シャッターや壁がない造りの場合は、強風や飛来物の被害を受ける可能性があるため注意が必要です。壁に囲まれた密閉型の駐車場を選ぶのが理想的です。
また、台風が接近すると満車になる可能性もあるため、余裕を持って早めに駐車スペースを確保するようにしましょう。
台風通過後の点検と対応
台風が過ぎたからといって、安心はできません。車の見た目に問題がなくても内部にダメージを受けている可能性があるため、点検と対応が必要になります。
水没車はエンジンをかけない
台風による豪雨で車が水没した場合、水が引いた後もエンジンをかけてはいけません。
水没した車は、電装系などの重要な部分がダメージを受けている可能性があります。ダメージを受けた状態のままエンジンをかけようとすると、ショートして車両火災の原因となることもあり非常に危険です。
車が水没してしまった場合は、急いでバッテリーのマイナス端子を外し、電気の供給を遮断してください。その後、専門業者による点検とレッカー移動を依頼しましょう。
損傷がある場合の修理と保険請求の流れ
任意保険の1つで車自体の損害を補償するのが「車両保険」です。台風による水没や飛来物の衝突、土砂災害などにも対応でき、万一の備えとして非常に有効です。
車両保険に加入している方は、被害を確認したら保険会社に連絡のうえ、請求の手続きをはじめましょう。台風による水没や、飛来物や他の車との衝突が原因で車が破損した場合には、車両保険の補償対象となるケースがあります。
加入している保険商品によりますが、通常は修理費から免責金額を引いた金額が保険金として支払われます。修理費用が保険金額を上回る場合には、一部自己負担となることもあります。また、水没により車が修理できない状態になった場合には、車両保険の全額が支払われる可能性があります。
まずは保険会社に状況を伝え、どのような補償が受けられるかを確認してみましょう。
まとめ
台風という自然災害では、「いつも大丈夫だから今回も平気だろう」という油断が大敵です。事前の対策とその後の対応次第で、車への被害は大きく減らすことができます。
もしも台風による強風や豪雨で被害を受けてしまった場合には、専門業者への修理の依頼や、保険の確認を行いましょう。
この記事で紹介した、ガラスや車体の保護、車体固定やパーツ撤去といった対策では、身近にあるものを使用し、ご自宅で手軽に実践できる方法ばかりです。愛車を守るために、ご自宅でできる台風対策を実践してみてください。
執筆年月日:2025年6月
