利島村とは？
利島村は、東京から南に約140キロメートルの距離に位置する小さな島で、伊豆諸島の一部となっています。面積は約4平方キロメートル、人口は約300人です。海底火山の噴火によってできた島で、周囲を壁に囲まれています。気候は温暖ですが、冬には強い季節風が吹いて、岸壁に高い波しぶきが打ち上がることもあります。

集落のある地域以外は椿林に覆われていて、自生しているヤブツバキの数は約20万本。冬になると島中で咲き誇る椿の花が見られます。

また、利島港周辺にはイルカが棲みついているため、イルカウォッチングやドルフィンスイムも楽しめるでしょう。

そのほかにも、利島村にはいくつかの観光スポットがあります。

宮塚山展望台：利島の中央に位置し、島全体を一望できる展望台です。晴れた日には、大島や伊豆半島、富士山まで見渡せます。展望台までのハイキングコースも整備されており、自然を満喫しながら散策ができます。

阿豆佐和気命神社：利島の守護神として信仰されている神社です。伊豆諸島を造ったといわれる事代主命の子である、阿豆佐和気命を祀っています。毎年、正月三が日にかけて行われる「山廻り」は、島の伝統行事として多くの人々が参加します。

南ヶ山園地：利島の南端に位置する、豊かな植生と美しい海岸線が魅力の自然公園です。園内にはキャンプ場やバーベキュー施設が整備されています。天気が良いと、三宅島や御蔵島など、近隣の諸島も望めます。

利島村は、戦後から人口約300人ほどで推移しており、少人数だからこその温かい人付き合いと、のどかな暮らしが残っている地域です。島内で取れた椿実を100％使った椿油は品質の高さで評価を得ており、名産品として島の産業を支えてきました。椿油の生産量は全国有数で、メイド・イン・利島の特産品として販売されています。

荒波で囲まれた利島近海では魚介類が豊富で、漁業も盛んです。特に高級魚介類の代名詞となっている伊勢海老やサザエはサイズも大きく、利島を代表する海産物として知られています。


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