吉野郡野迫川村とは？

奈良県の西南端に位置する野迫川村は、吉野郡に属する地域です。面積約155平方キロメートル、人口は約300人です。和歌山県と隣接し、紀伊山地の深い山峡に包まれた"天空の国"と称される山村です。

村の北部には信仰の山・高野山があり、南には高野龍神国定公園の一部である伯母子岳や護摩壇山が険峻な山容を見せて連なっています。地勢は全般に急峻で標高が高いため、冬季は寒冷で多量の降雪があり、夏季は冷涼で避暑地として広く知られています。

主な産業は林業で、木材生産だけでなく、キノコやワサビといった特用林産物の生産も行われています。豊富な森林に蓄えられた清らかな湧水を活かしたあまご養殖も盛んです。建設業、宿泊・飲食サービスなども営まれており、わさび、しいたけ、あまご、凍り豆腐、素麺などが特産品として知られています。

天空の村として知られ、夏の避暑地として親しまれています。高野山の奥社である荒神社や野川弁財天といった弘法大師ゆかりの寺社があり、世界遺産「熊野参詣道小辺路」や「大峯高野街道」といった信仰の道が村内を通ります。毎年7月には「平維盛の大祭」が開催され、3,000発の花火が打ち上げられます。

【野迫川村のスポット紹介】

立里荒神社：村の代表的スポットで、日本三大荒神の1つに数えられます。山頂に位置する社は日出と雲海の眺望地として知られ、多くの参拝者が訪れます。

鶴姫公園展望台：椎葉村から熊野の恋人を慕って旅した鶴姫の伝説にちなんだ公園です。360度のパノラマが広がる展望台からは、晴れた日に淡路・四国まで見渡せる素晴らしい眺望が楽しめます。鶴姫館では往時のロマンを紹介し、園内には風力発電施設とともに遊歩道も整備されています。

宮の向いキャンプ場・北今西キャンプ場：「ホテルのせ川」直営のキャンプ場で、テントサイト、バンガロー、道具貸し出しなどを備えています。高地の夏は冷涼で、初心者でも安心して滞在できます。

野迫川村は、深い山峡から望む自然と雲海、山岳信仰を感じる希少な環境を持つ村です。観光客は荒神社、展望台、キャンプ場などを通じて自然を体験できます。都会から離れた静寂の地で、癒しの滞在と地域文化に触れられる場所です。


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