京都市南区とは？
京都市の南部に位置する南区は、人口約10万人、約16平方キロメートルの面積を有するエリアです。東は鴨川、西は桂川に挟まれ、中央を西高瀬川が流れる水資源豊かな高低差の少ない区域です。陸路はもとより、川の水路を利用した物資の運搬の要衝の歴史から、現在でも国道1号線や高速道路、鉄道各線が通り、交通の面で重要な場所となっています。

京都の玄関口としての歴史を持つ京都市南区には、歴史的に価値のある観光スポットや、多くの見どころがあります。ここで3つご紹介しましょう。

東寺：約1,200年前の平安遷都とともに創建された東寺は、世界遺産にも登録された現存する平安京の遺構です。木造建築随一の高さを誇る五重塔や、金堂といった歴史的建造物を巡る境内散策は、観光客に人気があります。春と秋の夜間ライトアップも魅力です。

吉祥院天満宮：934年、菅原道真生誕の地に創建された最初の天満宮です。境内には道真公ゆかりの「胞衣塚」や「鑑の井」が残り、願い事成就にご利益があるとされる金のなで牛は、参拝客から注目を集めています。

六孫王神社：平安時代中期建立の、清和天皇の孫にあたる六孫王ゆかりの神社です。六孫王の後裔には、戦国時代の源頼朝はじめ、徳川家に至る多くの武将がいます。その歴史から出世開運、家運隆盛の神社として有名です。また、鯉が泳ぐ池を渡る太鼓橋は「恋（鯉）の架け橋」と言われ、良縁成就のご利益が期待されます。

次に、京都市南区を産業面から見てみましょう。京都市南区は、都の中心として栄えた立地から、本社を置く大手企業が数多くあることが特徴です。主要幹線道路や高速インターチェンジの利便性を生かした久瀬工業団地は、機械金属製造業や医薬品などさまざまな業種の事業所が集まる物流拠点となっています。

また、京都市南区は鴨川や桂川の水資源に恵まれ、古くから農業が盛んな地域です。京都の代表的な京野菜の1つ、九条ねぎは、南区九条地区で生産され、全国各地に出荷されます。文化面では、南区の各地で国の重要無形文化財に指定されている六斎念仏が伝承され、お祭りやお盆の時期に奉納されています。

平安京からの歴史が今に残る京都市南区は、町の景観や文化遺産を大切にしている地域です。地域ぐるみの子育て支援や、住み慣れた町で誰もが安全に暮らせる取り組みを積極的に行っています。歴史の風格漂う街並みと、暮らしやすさの調和のとれた南区は、そこに暮らす人にも、訪れる人にも魅力的なエリアとして発展し続けるでしょう。


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人口、面積、概要等は各自治体の公開情報をベースに編集しています。

掲載情報は2024年11月28日時点のものです。その後の変更については、適宜修正を行ってまいります。