大島郡伊仙町とは？
鹿児島県の南側に位置する伊仙町は、大島郡に属する地域です。面積は62.7平方キロメートル、人口は約6,000人です。年間を通して温暖で高温多湿な亜熱帯海洋性気候に属し、特に夏から秋にかけては台風の影響を受けやすい地域です。

伊仙町は、徳之島の3つの町の中で広い耕地面積率を誇る地域です。町の中心部から西海岸にかけては琉球石灰岩の断崖が続き、犬田布岳などの山間部から海岸線に向かってはなだらかな傾斜地が広がっています。また、町内には鍾乳洞が各地に点在し、ミネラル豊富な地下水が湧き出す場所も多く見られます。

伊仙町の主要産業は農畜産業で、就業者の約3分の1（※）が農業に従事しています。伊仙町役場ウェブサイトさとうきびやじゃがいもの生産、肉用牛の飼育が特に主要な産業として町の経済を支えています。

伊仙町では、島に古くから伝わる文化が今も大切に受け継がれています。国の史跡に指定されている「徳之島カムィヤキ陶器窯跡」は、平安時代末期から鎌倉時代にかけて陶器を生産していた場所です。また、犬田布貝塚や面縄貝塚など、縄文時代の遺跡も多く残されています。

【伊仙町のスポット紹介】

犬田布岬：伊仙町の西海岸にある、隆起サンゴ礁の絶壁が続く景勝地です。太平洋戦争末期にこの沖合で沈没した戦艦大和を偲んで建立された「戦艦大和慰霊塔」が、断崖の先端に立っています。岬からは、かつて戦闘が行われた海域を一望でき、島の歴史を今に伝えています。

喜念浜：東海岸に広がる、白い砂浜が美しい遠浅の海岸です。隆起サンゴ礁のリーフに囲まれており、波が穏やかなため海水浴やシュノーケリングに適しています。夏には、エメラルドグリーンの海と白い砂浜のコントラストが南国らしい景色を織りなします。

伊仙町歴史民俗資料館：伊仙町の歴史や文化を深く知ることができる施設です。徳之島の縄文時代から現代に至るまでの歴史資料、カムィヤキ陶器、闘牛に関する資料などが展示されています。また、かつての生活を再現した民家も展示されており、島の暮らしを体感できます。

伊仙町は、徳之島の南部に位置する自然豊かな町です。農業や畜産が盛んな一次産業の町でありながら、闘牛や伝統行事などの独特な文化が息づいています。


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