相続について ~一般知識~ 相続とは何か「財産が少ないから関係ない」って本当ですか? 相続は亡くなった人が何らかの財産(預貯金口座や借金など)を持っていれば、必ず発生します。人が亡くなれば、相続は必ず発生するということは、すべての人が関係するということです。つまり、人生の中で、必ず相続について考えなければならないということです。 相続財産になる財産 ◆相続財産になるものプラス財産現金 預貯金 不動産 有価証券自動車 債権 などマイナス財産借金 住宅ローン 税金 など 注意が必要なのは、「借金」と「保証人としての支払い債務」です。相続財産を調べるときは借金等も含めて確認が必要になります。プラスの財産だけでなく、マイナスの財産も相続することをご注意ください。 相続財産の探し方 亡くなった方の財産を探すのは簡単ではありません。原則 書類を整理すること。関連する書面を分けておく。(権利証・不動産評価通知書・保険証券・銀行からの通知書・借金の催告書・契約書など)1 不動産→ 市町村役場の税務課で「名寄せ」と呼ばれる証明書を取得する2 預貯金→ 銀行や郵便局で調査をしてもらう3 借金→ 債権者に確認するまた、亡くなってから到着した郵便などにも、注意して目をとおすことが大切です。 相続財産には借金もあります! うちは借金しかないから相続手続きはしなくていい・・それは間違いです。なぜかと申しますと、借金や滞納税金も相続するからです。そのため、相続財産があるからといって、いいことばかりではありません。 特に、亡くなった方がこっそり借金をしていた。誰かの保証人になっていた。そんなことも多いので注意が必要です。亡くなられた方の品を相続財産(借金なども含む)という点から整理されることをお勧めします。もし多くの借金があった場合は相続放棄をご覧ください。 ▼詳しくはこちら▼ 相続登記 相続登記は、登記名義人が亡くなった後、相続人に名義を変更する手続きです。 相続登記に期限はある?~うっかりしていると大変なことに~ 財産(借金なども含む)を持っている人が亡くなることで、その子供は相続人になります。亡くなった方が不動産の名義人の場合、相続人は不動産の名義人になることができます。相続登記には期限はありませんが、時間が経つにつれ、相続人はどんどん増えていくものです。誰かが不動産を相続したいと言った時には、話し合える状況ではないこともあります。 今の相続人が相続の手続きをし、将来の相続人が大変にならないように、今が相続登記をする一番良い時期であることをご理解ください。 法定相続とは 法律では1 配偶者と子 配偶者 2分の1 子 2分の1子がいない場合(子が相続放棄をした場合を含む)2 配偶者と直系尊属(親など) 配偶者 3分の2 直系尊属 3分の1子も直系尊属(親など)もいない場合(子と親などが相続放棄をした場合を含む)3 配偶者と兄弟姉妹 配偶者 4分の3 兄弟姉妹 4分の1 と定められています。 法定相続は、あくまで目安と考えてよいと思います。どうしても相続財産の分け方が決まらない場合の一つの指針です。法定相続に縛られることなく、相続財産を有効に活用できる方法で分けた方がいい場合が多いようです。 相続人になる人 相続人になる人は原則法定相続人です。ただ、それ以外にも相続人になる人がいます。 それは、以下のような場合です。【代襲相続】相続人である子が先に亡くなっていて、その亡くなった子に子(亡くなった方からすると孫)がいる場合。実際多いのは、祖父より先に親が亡くなり、祖父の財産をその子(祖父からすると孫)が相続する場合です。 【数次相続】「親が亡くなったときの相続人(子)」がその後亡くなった場合における、亡くなった相続人(子)の相続人(亡くなった子の妻など)相続人が亡くなったことで、2回目の相続がおこるものです。そこで、2番目に亡くなった相続人の相続人が1番目の相続手続きをする必要があります。 「相続をしない」手続きには2つの選択肢がある 「相続をしない」手続きには2つの方法があり、よく確認した上で手続きをしなければなりません。~混同しやすいのでご注意を~【遺産分割協議】まずひとつめは、遺産分割協議で、相続をしないと約束することです。裁判所などに届ける必要はありません。 この遺産分割協議で注意しなければならないのは、原則、借金などの債務を分けることはできないということです。遺産分割で分けることができるのは、プラスの相続財産(不動産など)だけだからです。つまり、 遺産分割協議をしても借金などは原則相続してしまう ということになります。 【相続放棄】相続放棄は亡くなった方の相続財産を一切相続しない手続きです。遺産分割協議と異なり、プラスもマイナスも相続財産すべてです。相続放棄をすることにより、亡くなった人の債権者から今後請求されることはありません。ただ、遺産分割協議とは違い、相続放棄は家庭裁判所に申立が必要になります。また、亡くなったのを知ってから、原則3ヶ月内に手続きをしなければなりません。 一般的に、借金などがある→ 相続放棄(3ヶ月以内・家庭裁判所に申立)その他の場合 → 遺産分割協議(全員で話し合い・期限なし・裁判所に申立不要)という選択をされることが多いです。 会社経営者と相続対策~遺言書がないと大変なことに・・~ ほとんどの中小企業では会社経営者が主な株主になっていることが多いです。社長が半数以上の株式を持っている。そんな企業も多いと思います。それでは、株主である社長に万が一のことがあった場合はどうなるでしょうか?当然、株式も相続財産に含まれます。そのため、原則として株式も相続人に相続されることになります。 相続人が子一人などの場合は特に問題ありません。 しかし、子が複数の場合、株式が分散してしまうこともあります。そして、株式が分散した場合、多くの問題が生じる可能性があります。 経営権(株式)が分散して大変なことに ~経営者としての責任~ある会社経営者の次男さんからの相談。「社長である父が亡くなったんだが、相続の手続きをしたい」そのような依頼を受けました。父親の会社で働いている次男(依頼主)、他の県で全く別の仕事をしている長男が相続人であることが判明しました。経営者である父親は自分の会社の株式を100%持っていました。
そこで、相談に来られた次男さんは、当然父親が持っていた株式は自分が相続するものだと考えていました。しかし、長男が株式の半分が欲しいと主張してきたのです。確かに、法律上、相続分は兄弟で2分の1ずつです。ただ、そのように分けてしまうと、今後問題が多く起こる可能性があります。 会社の取締役を選任するとき、必ず株主である長男に連絡しなければなりません。長男が反対すれば役員の変更ができないことになります。その他、会社におけるいろいろなことを決められなくなる可能性があります。それでは、会社の業務が滞ってしまい、大きな損失が出ることも想定されます。 しかし、長男さんはその会社の将来性などを考え、株式が欲しいと言っている状況です。 そのため結局、次男さんは、会社の将来的な成長も考慮にいれて、相続分を計算をし、なんとか長男さんに納得してもらいました。ただ、次男さんが得た相続財産は、長男さんよりかなり少ない額になってしまいました。株式と経営権というのは、密接に関係があるものです。誰が株主になるのかで、経営権を持つ人が変わってきます。 そのため、会社を経営されている方は、今後誰に株式を相続させたいかを考えなければなりません。 そうしないと、もしご自身になにかあった場合、そこで働いている人やその取引先までも迷惑をかけてしまうことになります。またそういった争いで、会社のイメージがマイナスになることもあります。そのため、経営者の方は遺言書を書き、安定した経営が続くように準備されることをお勧めします。 相続の手続きは誰が?~複数の相続人の中で誰が動くべきか~ 相続手続きは大変です。専門家に依頼しなければ、戸籍等を集めるため、自分で市役所へ何度も行かなければなりません。 また、郵送で戸籍を取得するのも面倒です。それでは、司法書士等の専門家に頼めば簡単なのでしょうか?確かに、ご自身で行うよりも面倒が少ないと思います。それでも専門家の説明は聞かなければなりません。 実際は亡くなった方の近くに住んでおられる方、又は不動産などを相続される方からの依頼が一番多いと思います。また、そういった方のほうが財産の把握等の点から比較的手続きがスムーズに進む可能性が高いです。 どこの司法書士に頼む? いろいろな選択肢があります「ご自身が行きやすい地域の司法書士」信頼ができる。いつでも、その事務所に行ける。そんな司法書士事務所に頼むべきだと考えています。 保証人であることを家族に伝えておく大切さ 相続人が相続財産(プラス財産とマイナス財産)を確認するとき一番分かりにくいのは保証人としての債務です。自分が保証人になったことを家族に伝えることが必要です。少なくとも書面(保証人になることを同意した契約書)などをしっかり保存しておく必要があると思います。 口座の名義人が亡くなったら口座は凍結されます 銀行口座は口座名義人である本人のみしか使用ができないことになっています。そのため、口座名義人が亡くなった場合、銀行等では口座を凍結します。それは口座名義人が使用することができなくなったからです。よって、基本的に凍結後は、預貯金を引き出すことができなくなります。(銀行によっては、葬儀代等について一部引き出しを認めることもあるそうです) 口座凍結を解除するためには、戸籍等の相続関係を証明する書類と相続人の実印による押印、印鑑証明書などが必要になります。戸籍の取得や相続人に印鑑をもらうため、かなりの時間を要することが考えられます。▼口座凍結の解除はこちら▼ 絶対に相続させたくない!~意外に多い相談の落とし穴~ 推定相続人の廃除これは、相続人になる人が何らかの悪いことをしたときに申し立てるものです。たとえば、親に暴力行為があった親から金銭を詐欺行為でだましとったなどがある場合、「相続人から外してくれ」という申し立てが家庭裁判所にできます。これが、推定相続人の廃除です。 遺留分の放棄と遺言書作成「最低限もらえる相続分(遺留分)」を生前に放棄してもらい、遺言書でその人に財産を渡さないように記載するものです。遺留分を放棄していれば、遺言書のとおりの相続になり、後から請求されることはありません。ただし、この遺留分の放棄は家庭裁判所に申し立てなければなりません。また、遺留分の放棄の合理性(なぜ放棄するのか納得できる理由)がなければ、なかなか認められないようです。 絶対に相続させたくない! ~難しい課題~「あいつは気に食わん」それが、依頼主の第一声でした。依頼主が言われるには、長男が多額の借金をしていたとのこと。以前、その借金を父である依頼主が代わりに支払いをしたそうです。しかし長男は、反省するどころか兄弟である次男にお金を借りる始末。いまや実家に寄り付きもせず、定職に就いてないとのことです。 このような状況から、依頼主は自分の財産をすべて次男に相続させたい。そんな希望を持っていました。 しかし、それには大きな問題があります。遺留分です。遺留分は請求すれば、相続人がもらえる最低限の相続財産のことです。その遺留分がある以上、簡単には「相続させない」ということはできません。そこで、当事務所で財産の状況などを確認させて頂きました。 すると遺留分の額については、預金などで支払いができることが判明しました。これは、遺留分について請求された場合、相続した現金で支払えるということです。そのため、次男に全部相続させるという遺言書を作成しました。そして、次男には遺留分について説明した上で、請求された時のため現金を準備しておくことを勧めました。本来であれば、長男に完全に相続させないことがご希望でした。 ただ、実際は遺留分を請求されれば、長男にも相続させてしまいます。しかし状況的に難しかったため、上記のような方法で納得して頂きました。一言で 「相続させない」 といっても、実際は難しいと感じた一件でした。
口座解約や相続登記など手続きについて 相続の手続きについて 相続の手続きは大変です。市町村役場で戸籍を集める。何度も銀行に行かなければならない。遠方の相続人に印鑑をもらわなければならない・・いろいろありますね。おおよそ必要な書類などが分かれば、少し準備ができるかもしれません。 相続で一般的に必要な書類 以下は一般的な相続手続きに必要な書面です。遺言書がある場合は異なります。また、事情により、追加で書面が必要になることもありますので、ご注意ください。1 亡くなった方の出生から亡くなるまでの戸籍(除籍・原戸籍)2 亡くなった方の住民票の除票または戸籍の付票3 すべての相続人の戸籍4 財産を取得する相続人の住民票または戸籍の付票5 相続人の印鑑証明書(数通) 相続手続きには亡くなった方の出生から死亡までの戸籍が必要 相続手続きには亡くなった方の出生から死亡までの戸籍が必要 になります。これは、子どもが他にいないかを確認するためです。出生から亡くなるまでの戸籍を確認することで、「認知」などの記載がないかをみるのです。 戸籍の取得の方法~役所に行くか郵送するか~ 戸籍などは市町村役場で取得します。そのとき、「亡くなった方の生まれた時から亡くなるまでの戸籍を」とお願いすれば、出してくれることが多いです。また、ご自身の戸籍も忘れずに、取得されてください。ただ、本籍地を変更しており、市外などにある場合は、現在の市町村役場では取得できません。その場合は、戸籍が保存されている市町村役場に行くか、郵送などで請求する必要があります。ご注意ください。 相続人の一人が亡くなった人の預金口座の残高を調べる 相続財産の調査で預貯金の残高を調べる必要があると思います。どんなふうに分けるかは、まず財産を調査しなければならないからです。そして、預貯金関係については銀行・郵便局で手続きを行います。亡くなった方が口座を持っていた場合は口座番号、残高などを確認できます。なお、口座、預金残高などは、相続人の一人から確認できます。 口座凍結解除、相続登記等で必要な書類 ~意外に大変な手続き~あくまで一般的なものですが、およそ必要なものは以下のとおりです。相続登記は遺産分割協議で分ける(遺言書がない)場合の例です。 口座凍結解除ア 亡くなった方の出生から亡くなるまでの戸籍(除籍・原戸籍)イ 亡くなった方の住民票の除票ウ すべての相続人の戸籍エ 財産を取得する相続人の住民票オ 相続人の印鑑証明書カ 銀行の定型書類キ すべての相続人の実印の押印 相続登記ア 亡くなった方の出生から亡くなるまでの戸籍(除籍・原戸籍)イ 亡くなった方の住民票の除票ウ すべての相続人の戸籍エ 財産を取得する相続人の住民票オ 相続人の印鑑証明書カ 遺産分割協議書キ すべての相続人の実印の押印実際の手続き時は、銀行など各提出機関にお尋ねください。 相続登記にはどのくらいの時間がかかるのか ~余裕をもってがお勧め~相続登記は平均2ヶ月くらい時間をいただくことが多いです。他の登記よりも比較的時間が必要になります。相続登記の流れは以下のとおりです。1 戸籍調査、物件調査2 遺産分割協議書の郵送(必要ない場合もある)3 署名押印4 登記申請特に1の戸籍調査が時間がかかります。戸籍は全国の市町村役場がそれぞれ管理しています。 亡くなられた方の本籍地が県外にあった場合、郵送で戸籍を取得するのが一般的です。そのため、役場に戸籍取得の申請書を送る時間と戸籍が返ってくる時間が必要で、1通取得するだけで1週間かかってしまいます。戸籍を4通取得するのに1か月かかる。そんなことも多いです。手続きが終わるまで平均2ヶ月くらい(長い方は4ヶ月)は必要です。その点を理解いただいて、相続登記を依頼いただくと幸いです。 相続登記にはどのくらいの費用がかかるのか 費用については、正確に書くことはできません。それは、費用が固定資産の評価額や相続人の数などによるためです。(相続登記の印紙税は固定資産評価額の0.4%です)ただ、相続登記の費用は、当事務所では一般的に(子が相続人で居住用土地建物のみの場合)15万円ほどのことが多いと思います。 詳しい見積りなどはお気軽にお問い合わせください。 司法書士事務所に相談する時、持っていった方がいいもの 相続登記の相談をする時に、持っていった方がいい書類などは以下のとおりです。相続の依頼は、原則相続人の方からしかお受けすることができません。1 不動産の評価通知書 (固定資産税支払いための通知書、名寄せ)または、権利証など不動産の確認のためです。市町村役場の税務課などで取得できます。2 相続人の身分証明書 相続人(依頼者)の確認のためです。 3 相続人の印鑑(認印可) 委任状をいただく必要があるためです。以上が、必ずお持ちいただいているものです。また、もしお持ちであれば亡くなられた方の住民票や戸籍などもお持ちください。それらの書面をお預かりすることで、費用が安くなる場合があります。参考にされてください。
遺言書について 遺言書は家族サービスだ! 遺言書を書く理由(メリット)を知っていますか?遺言書を理由は様々です。そのなかで特に多い理由をご紹介いたします。1 誰か特定の人に財産を相続させたい誰に何を相続させるのかを決めたい。相続人でない人に財産を渡したいなど。2 なるだけ相続手続きを簡単にしてあげたい遺言書を作成し、さらに「遺言執行者」を選任することで、後々相続人が面倒で大変な手続きから逃れることができます。 3 相続税対策相続税を確認し、どの財産からどのくらいの相続税を払えばいいかを確認し、対策をしておくことで、相続人の悩みを解消できます。4 自分がいなくなったときに言いたいことを伝えたい自分が亡くなってしまうと、言いたいことが言えません。自分がいなくなって、自分の財産を渡すときにこそ、言いたいことはないでしょうか。 また、普段言えないことはないでしょうか。そのようなことを正式な書面で残すことで、相続人の方はその思いを真剣に受け止めることができます。 遺言書を書くデメリット 私は、しっかりした遺言書を作ることで、デメリットが生じることはないと考えています。ただし、● 遺言書の内容に”あいまい”な部分がある。● 遺留分についての考慮がされていない。これらの場合は、遺言書を書くことでトラブルになる可能性があります。その点だけ注意されれば、メリットの方が多いと思います。 遺言書を書いた方がいい人 私はすべての人が遺言書を書いた方がいいと思っています。書くことで、後々の紛争防止や手続きが簡単になるからです。ただ、その中で特に遺言書を書いた方がいい人もいます。それが以下の方々です。1 子どもがいない方2 相続人間にトラブルの可能性がある場合3 経営者で自社の株式を多くお持ちの方4 相続人以外の人に相続財産を渡したい方5 誰がどの財産を相続するかを指定したい方 6 再婚で前妻に子どもがいる方7 正式な形で何らかのメッセージを残したい方以上の場合、遺言書を書かれた方がいいかもしれません。7以外は、後々のトラブルに発展する可能性があるケースになりますので、特に遺言書を書かれることをお勧めします。 遺言書を書くことで伝えること ~書けるのは財産のことだけではありません~遺言書には財産のことしか書けないわけではありません。感謝の言葉や自分の希望等を正式な書面というかたちで、相続人たちに伝えることができます。財産の分け方や感謝の言葉で相続人たちの安心した生活を作り出す。遺言書は、ご家族への素晴らしいプレゼントであり、将来きっとご家族の方から感謝されるはずです。 自分がいなくなった後、相続争いが起こる。 そんなこと誰も望みません。私たちは自分が亡くなった後のことをコントロールすることは難しいです。しかし、遺言書という形であれば自分がいなくても、いろいろな意思を伝えることができます。また、遺言書には後々の家族間トラブルを防止することができるというメリットもあります。遺言書は年間7万人以上の方が書かれていて、増加傾向にあります。 遺言書を書いてもらう方法 一つの方法としては、親に勧める前に自分が書くことがお勧めです。そして、「遺言書を書いたから」と両親を含めた家族で遺言書を話題にする。それが、遺言書を書いてもらうためのスタートになると思います。遺言書は強制的に書くものではありません。両親が遺言のメリットとデメリットを正しく理解し、自ら進んで遺言書を書くことをサポートすることが大切なことだと思います。 「遺言」と「遺書」は違います!! 「遺言」と「遺書」は違います。それぞれの意味は以下のとおりです。「遺言」(ゆいごん) 法律で決められた、自らが亡くなった後に財産を誰に渡すか等を決める文書のこと。「遺書」(いしょ) 自殺者等が書く文書のこと。 「遺言」(ゆいごん)は「自らの死」という点には注目していません。あくまでも、自らの死後に残った財産を誰に渡すか等のメッセージを伝えることが主な役割です。つまり、それを書くことで「近々自分は死ぬ」という意思表明ではないということです。あくまでも、後世に残る方が苦労しないためのお手紙。「遺言」を「遺書」のようなイメージでとらえてしまうと、「遺言」の大切な役割を見逃してしまいます。 遺言書を書く最適な時期 遺言書を書く一番きっかけとしていいのは定年退職ではないかと思っています。(経営者の方はなるべく早めがお勧めです)ゆっくり財産や親族等のことを考え、家族に自らの意思を伝える。これまでの人生を振り返り、今後の人生を考える時期ではないかと思うのです。定年退職の記念に遺言書を。 相続人以外に相続財産を渡す方法~2つの方法があります~ その一つが遺言書を書くことです。遺言書を書くことで、相続人以外の特定の人に財産を相続(正しくは遺贈といいます)させることができます。自分一人で完結するため比較的容易なのが特徴です。もう一つの方法が死因贈与です。死因贈与とは、自らの死亡を条件に贈与する契約のことです。「私が亡くなったら、贈与します」という契約です。 これは遺言書と異なり、契約になりますので、相手方(もらう方)の協力が必要になります。遺贈と死因贈与、とても似ています。大きく違うのは、相手の関与が必要かどうかです。不動産の死因贈与の場合、亡くなる前に相手方(もらう方)名義で仮登記ができるということです。名前が登記簿に亡くなる前に載ることで、相手に安心を与えるというメリットがあります。(ただし、撤回される可能性もあります) 相続人以外の人に相続財産を渡したいと考えられている方は、検討されてみてはいかがでしょうか。また、後々のトラブル等を考えれば、遺言書、死因贈与両方ともに公正証書で作成することをお勧めします。 遺言書は書き直せる 遺言書は何度も書くことができます。法律で新しい遺言書が優先することが定められています。遺言書というのは、時期により内容が異なってくるのは当然だと思います。何度も書き直しができますので、今の状況で気楽に遺言書を書いてみてはいかがでしょうか。 遺言書には3つの種類があります 遺言書には以下の3つの種類があります。1 自筆証書遺言本人以外誰も関与せず、自分で書く遺言◆ メリット・気軽。紙とペンと印鑑があればよい。◆ デメリット・後々、本人の文字か?内容が本心か?などで争いになる可能性がある。・書き方を間違えると無効になる可能性もある。・亡くなった後、見つからないこともある。・亡くなった後で相続人は家庭裁判所で手続き(検認)が必要になる。 2 公正証書遺言公証人の立会いの下、作成する遺言◆ メリット・不備があることが少ない。・本人の意思であることが明らか。・文字が書けなくても作成することができる。◆ デメリット・費用がかかる。・すぐにはできない。 3 秘密証書遺言公証人の立会いの下、内容は秘密にして存在を保証してもらう遺言◆ メリット・秘密にできる。◆ デメリット・あまり使われず、なじみがない。・自筆要所遺言・公正証書遺言と同様のデメリットがある。 遺言書は是非公正証書遺言で作成しましょう 一般的に自筆証書遺言又は公正証書遺言の選択になると思います。(秘密証書遺言はあまり一般的ではないので、今回は省きます)司法書士としては公正証書遺言を勧めたいです。 その理由は、1 誰がいつ何を書いたのかを公証人が確認するので安全2 形式面がクリアできる3 遺言書をなくしても、公証人役場(官公署のような所)で再度取得することができるなどの理由からです。遺言書を作る場合は公正証書遺言を。
司法書士を選ぶ時のポイント 司法書士を選ぶ時の注意点 1 話をしっかり聞く2 丁寧に理解できるまで説明する3 できないことはできないと答える4 案件を多く処理している(専門知識が豊富)5 場所が行きやすい6 費用が明確7 アフターケアが丁寧8 提案をしてもらえるこれは、私の理想の司法書士像です。 プロフィール 1978年(昭和53年)生まれ 熊本県葦北郡田浦町(現在芦北町)出身学歴八代高校 1993年~1996年西南学院大学 1996年~2000年職歴司法書士法人リーガルシップ 事務員 2000年~2007年司法書士法人リーガルシップ 司法書士 2007年~2012年きただ司法書士事務所 司法書士 2012年~ 技能:司法書士・FP2級家族:妻・子(2歳)趣味:読書(ビジネス書・小説)得意分野:不動産登記・相続・遺言・債務整理・後見業務・残業代請求など※現在、希望者の方には無料で資料(債務整理または相続・遺言)を郵送しています。