院長の紹介 院長/木全 一幹 <経歴>昭和51年 名古屋工業大学卒業昭和57年 三重大学医学部卒業昭和57年 藤田保健衛生大学眼科学教室入局昭和63年 渥美病院眼科部長<資格、所属学会>日本眼科医会会員日本抗加齢医学会会員日本眼科学会専門医身体障害者認定医
診療内容 白内障 一種の老化現象で誰もがなります。加齢により水晶体が白く濁るために、目がかすんで見えにくくなる病気です。水晶体の濁りは一種の老化現象ですので、だれでも白内障になるのですが、個人差が大きく、濁りが強くなると症状が出ます。 治療の基本は手術で、濁った水晶体は手術で眼内レンズに取り換えることができます。あわてることはありません。とはいえ、早期に診療を受けると進行を遅らせる点眼治療があります。程度を知っておくと手術時期を配慮して旅行などの活動予定を立てることができます。逆に、白内障だから大丈夫と高をくくっていると別の病気のこともあります。手遅れになっては大変ですから早期検査が何より重要です。 元来よく見えていた眼が白内障になって見えなくなっだ場合は、手術後、よく見えるようになるのが一般的です が、-時的に視力の低下をおこすこともあり、それにはいくつかの原因があります。 1)水晶体の後嚢の濁りによ るものです。眼内レンズを入れるだめには水晶体の後嚢を残しておかないとレンズが眼の底に落ちてしまい、この後嚢が時に濁って視力が低下します。この場合には特殊なレーザー光線で濁った部分に穴を開ければまたもとのように見えるようになります。 2)嚢腫様黄斑浮腫といって網膜に中心部に腫れが出てきて視力が低下する場合があり、しばらく内服薬の治療が必要になります。3)手術したこと|こより眼の中の水(房水)の流れに変化がおきて緑内障になることがあります。経過がよくても年に1~2回は、眼圧をチエックしておいたほうが安全で す。 4)近視の強い人や手術後に頭や眼を打つだときにまれに網膜剥離になることがあります。強度近視だった人は年に2回くらい眼底をしっかり調べてもらうことをおすすめします。 緑内障とは… 視神経がおかされ、視野が欠けて見えにくくなり、失明の危険性を伴います。目の球形を保つ力を眼圧といい、眼圧が高くなると視神経が圧迫されて少しずつ障害され、視野が欠けていきます。日本人では40歳以上の約20人に1人の方が何らかの緑内障状態であると推定されています。 眼底検査を受けましょう。視神経障害は視神経乳頭の萎縮(陥凹拡大) の形で現れます。当院では眼底検査で視神経乳頭陥凹を正確に判断します。健診の眼底検査で緑内障疑いと指摘されることがありますが、これはあくまでスクリーニングで正常の場合が含まれていますので、眼科専門医の目でさらに診断することが必要です。 視野が欠けても、初めのうちはほとんど気がつきません。緑内障がかなり進行して視野の欠けに気がつきます。また視野が大きく欠けてから治療を始めると進行を抑えることが難しくなりますので、早期発見が大切です。精密に視野を検査する必要があります。 IT眼症とは… IT眼症の症状は目の疲れ、つまり眼精疲労です。「像がぼやけて見にくい」、「ものが二重に見えて困る」、「目のまわりが痛い」、「目が重い」、「こめかみが痛い」、「目があけられない」、「頭が重い」、「吐き気がする」などの症状は、すべてこの眼精疲労によるものです。目が乾く「ドライアイ」という症状もよく見られます。目の表面にある角膜が涙で潤わなくなるために起こる症状です。目の乾燥感とともに痛みも伴います。 ドライアイの原因となる瞬きの回数ですが、通常は1分間に15~20回位です。しかし画面を一生懸命見ていますと、1分以上もまったく瞬きをしないことがあります。しかし、長時間画面に向かっているとやはり目が充血してきて、言葉で訴えなくても、乾燥による角膜障害が起きています。また長時間、同じ姿勢、同じ距離で画面を見ることによって首の緊張や眼筋の緊張が生じて、身体的緊張にまでつながります。 加齢黄斑変性 眼底の中央にある黄斑部が障害される病気です。 網膜はフィルムにたとえられますが、場所 によって見え方が異なり、一番良く見えるのは眼底の中央にある黄斑部です。年をとって黄斑部に障害が起き、ゆがみ、視力低下を生 じるのが加齢黄斑変性で、最近増加しています。 ゆがんで見えたり、視野の真ん中が 黒ずんで見えたりしたら、この病気が疑われます。 とりあえず、片方の目を隠して、片目ずつチェックすることが有効です。少しでも、気になったら精密検査を受けてください。当院で眼底黄斑部の精密検査をします。必要に応じて、 蛍光眼底造影などで早期診断ができるようになりました。早めであれば、新しい光線力学療法、薬物療法などが効果を上げています。 糖尿病網膜症とは… 糖尿病の人に起こる病気です。糖尿病はインスリン作用の不足により、血糖値が上がってしまう病気で、高血糖の状態が長く続くと、網膜の血管が弱くなって、小さな出血やむくみなどが出てきます。進行すると、硝子体に出血したり、網膜剥離を起こすなどして視力が低下し、ついには失明にまで至ります。 発症までに時間がかかり、初期は自分では分からない糖尿病網膜症は糖尿病になってから、何年も経ってから発症します。けれども、糖尿病にいつからなったのかがはっきりしないことも多いですし、網膜症の初期には自覚症状がほとんどありませんから、安心は出来ません。早くから、定期的に眼底検査を受けて、初期から自分の網膜の状態を知っておくことが 大切です。 進行状態も自分では分からない。血糖のコントロールがよいと糖尿病の進行が遅く、網膜の障害も途中で安定することもあるのですが、視力低下や飛蚊症などの自覚症状が出てからでは、手遅れになる恐れがあります。糖尿病網膜症の人は、定期的に眼底検査を受けて進行状態をチェックしてください。 近視とは 近視は放置せず、受診が大切です。近視は屈折異常の一種で、遠方から目に入ってきた光が網膜より手前で像を結び、物がぼやけて見える状態です。近視は、眼軸長(角膜から網膜までの長さ)が正常より長すぎるか、角膜・水晶体の光の屈折力が強すぎることによっておこります。 近視は単純近視と病的近視に大きく分けられます。遺伝や環境などの影響により、小学校高学年~中学校くらいで始まる近祝を単純近視といいます。病気というより身長や体重と同じ個人差です。在学中に発生することが多いので、学校近視ともいわれ、大部分の近視は単純近視です。