創業以来引き継がれる伝統の技 美味しい酒にはわけがあります。 暑寒別岳連峰を源とする清らかな水、吟味した良質の米と、伝統的な南部杜氏の技、 蔵人たちの丹精こめた技量があってこそ、今日の国稀の味が築かれているのです。 国稀酒造 杜氏紹介 東谷から伊藤良介へ交代いたしました。 ~岩手県出身。誰よりも厳しい目で品質を見極め、決して妥協しない酒造り を信条とする。一度仕事を離れると若い蔵人の色々な相談に乗ってくれる、頼れ る兄貴でもある。~
酒造り工程 精米(せいまい) 酒造りは酒造好適米を精米するところから始まります。 お米の表層部とその付近にある脂肪、タンパク質、無機質などは、微生物の栄養となり、 そのことで増殖した微生物が酒の味に悪い影響を与える為、 精米機で時間をかけてじっくりと表面を削っていきます。 国稀酒造では普通酒で65%前後、純米酒は55%、吟醸酒で50%、大吟醸ともなれば38%まで磨きあげます。 洗米・浸漬(せんまい・しんせき) 白米表層に残留している糠分を取り除く為に、白米を水洗いします。次にお米を水に浸します。 「浸漬」は米粒中心まで水を十分に吸収させることによって、蒸した時に完全な蒸米にするための作業です。 浸漬時間は米粒の組成によって違い、普通酒は1~2時間くらい、吟醸酒は粒が小さく吸水が早い為、 数分間で終了させます。 蒸し(むし) 程よく水分を含んだお米は、一晩おいて表面の水分を無くしてから、 甑(こしき)と呼ばれる大釜で蒸し上げます。 40分~60分蒸した米は、適度の硬さと弾力のある手触りで、手で引き伸ばすと餅状になります。 蒸すことによって白米の澱粉をα(アルファ)化し、麹菌の繁殖を容易にします。 蒸しあがったお米は、麹菌が一番増殖しやすい温度になるまで、手でほぐしながら広げて冷まします。 麹づくり(こうじづくり) 麹室の温度は30度前後。湿度は高めに調整されています。 蒸し米を台の上に広げ、水分を蒸発させた後に種麹の植付けをします。 緑の粉の種麹を、底が網状になった容器に入れ、蒸し米全体に振り掛かるように高くかかげて、 麹菌の胞子を散らしていきます。その後、蒸し米を山にして布をかけ保温します。 約12時間後に切り返しという作業を行い、再び山にして6~8時間後 今度は麹蓋という木の箱に移し、麹室に積み上げます。 酒母(しゅぼ) 「蒸し米」と「麹」ができて、いよいよタンクでの仕込み作業になりますが、 まずは小さいタンクでお酒の元を造ってから、だんだんとその量を増やしていき、 大きなタンクでの仕込みへと進んでいきます。このお酒の元を酒母といいます。 醪(もろみ) 仕込みタンクに酒母、麹、蒸し米、水を加えて醪を仕込みます。 麹や蒸し米は一度に加えず、「初添え」・「中添え」・「留添え」と、日を追って三回に分けて加え、 これを「三段仕込み」といい、雑菌の汚染を防ぎ発酵をスムーズに行わせる日本酒独特の技法です。 また初添えの翌日は「踊り」といい、酵母の増殖を促進させるために仕込みを一日休みます。 上槽(じょうそう) 上槽とはしぼりのことを言い、熟成した醪を圧搾して、酒と酒粕とに分けていきます。 昔は醪を布袋に入れ「槽(ふね)」と呼ばれる箱型の容器に積み上げ、 上から圧力を加えると槽の底の穴から酒が滴り落ちるという方法で搾っていましたが 現在では圧搾機を使用しています。 香り豊かな黄金色に輝くしぼりたての原酒を飲んだら、もうこたえられません!! この工程で始めて清酒が誕生します。 滓引き(おりびき)/ 火入れ・貯蔵(ひいれ・ちょぞう) しぼったばかりの酒は、米粒の破片や酵母が混じっているので、 濁りを取るために涼しい場所に置いて滓を沈殿させ、濾過して取り除きます。 しぼって二ヶ月くらい熟成させたお酒は、65度前後に加熱して殺菌し、 貯蔵タンクに移して半年~一年程熟成させます。 瓶詰め(びんづめ) 衛生面に細心の注意をし、いよいよ瓶に詰められて店頭に並びます。 異物など混じってないか厳しくチェックしています。 瓶の色が茶色や緑色をしているのは日光からの紫外線を防ぐためです。 ※詳しい酒造り工程は国稀のホームページをご覧下さい。 http://www.kunimare.co.jp/
酒蔵案内 売店 ~地元限定酒・酒粕 (板粕12月~4月・諸白粕9月)・小物の数々 お土産選びに心が弾みます~ 和風小物売店 ~京都・奈良の老舗から仕入れた 和風小物や猫柄の日本手拭いの数々を展示販売しております~ 利き酒コーナー 貯蔵タンクが並び、ひんやりとした空気とお酒の香りが漂う試飲コーナーでは 全16酒類のお酒を無料でお試し飲みいただけます。 数量限定の地元限定酒、また新酒の時期など、どこよりも早く美味しいお酒が飲めるのは 酒蔵ならではの醍醐味です。 しぼりの終わった1月から春までは、暖かい甘酒のサービスもございます。 ※お車、バイク、自転車等を運転して来店された方には 試飲をご遠慮願います。 資料室 酒造りに使用していた道具や酒器、古いラベルなどを展示しています。 千石蔵 ~鰊漁繁栄の歴史をたどる 千石蔵~ ~ニシン漁に沸いたヤン衆達の息吹鰊船の展示~ 米蔵ギャラリー ~歴史と文化・昭和の趣きを垣間見る~ 春から夏にかけて、米蔵が空いている期間を利用して、写真・絵画などの展示ギャラリーとして公開しています (入場は無料です)。