2017年5月更新

相続・贈与 用語解説

相続・贈与に関連した用語を解説します。

用語一覧

用語解説

遺産分割協議書いさんぶんかつきょうぎしょ

相続人が遺産分割協議で合意した内容を書面に取りまとめ、相続人全員の合意書として作成する書類の事です。不動産の相続登記や、預貯金や株式・自動車の名義変更などの手続きに添付書類として必須となります。

また、相続人全員の署名と実印の押印が必要です。平等性を保つために、相続人の人数分同じものを作成してそれぞれ保管するのが望ましいとされています。

遺産分割調停いさんぶんかつちょうてい

遺産分割について相続人の間で話合いがつかない場合に、相続人のうちの1人もしくは何人かが他の相続人全員を相手方として調停を家庭裁判所に申し立てるものです。

調停手続では、当事者双方から事情を聴き、解決案の提示や助言をし、話合いが行われます。

遺留分いりゅうぶん

遺留分とは、被相続人の財産のうち、一定の相続人が最低限相続できる財産のことで、民法で定められています。遺言書が法定相続人以外の者に全財産を与えるなど、不平等な内容となっていた場合にも法定相続人に最低限の遺産相続分が保証されます。遺留分が保証されている相続人は、配偶者、子供、父母です。

遺留分の権利を行使するには、相続人に対し、「遺留分減殺請求」を行使する必要があります。遺留分減殺請求は、遺留分の権利者が、相続開始及び減殺すべき贈与や遺贈の存在を知った時から1年間、または相続開始から10年が経過すると行使できなくなります。

遺留分として請求できるのは、配偶者や子供が法定相続人にいる場合は相続財産の2分の1、法定相続人が親だけの場合は、相続財産の3分の1になります。

遺留分減殺請求いりゅうぶんげんさいせいきゅう

遺留分の権利を有する相続人が自ら相手に対して、遺留分の請求を行うことです。遺留分減殺請求には「協議交渉」、「調停」、「裁判」などがあります。

検認けんにん

相続人に対して遺言書の存在や遺言書の内容(遺言書の形状、加除訂正の状態、日付、署名など)を明確にして遺言書の偽造・変造を防止するための手続です。

公正証書遺言書こうせいしょうしょゆいごんしょ

2人以上の証人の立ち会いのもと、公証人の前で遺言者が話した内容を書面にした遺言書です。その内容は法的に効力のあるものとなります。原本は公証役場で保管されます。

財産評価基本通達ざいさんひょうかきほんつうたつ

相続税・贈与税を計算する際に、対象となる財産の価額を評価するための基準を国税庁が定めたものです。

土地や建物、有価証券や預貯金などに対する評価方法を規定しており、非上場株式の評価方法も記載されているので、同族会社のグループ内での株式移動や合併の際によく利用されます。

自筆証書遺言書じひつしょうしょゆいごんしょ

遺言者がすべてを自筆で作成する遺言書で、日付と氏名も自書し、捺印する必要があります。内容に不備があると法的に無効となる場合があるので注意が必要です。

住宅取得等資金の贈与税の非課税制度じゅうたくしゅとくとうしきんのぞうよぜいのひかぜいせいど

2015年1月1日から2021年12月31日までの間に、自分で居住する住宅の購入・新築・リフォームの契約を行う方が、その資金を父母や祖父母などの直系親族から贈与を受ける場合、一定の要件を満たせばある一定額が控除される非課税制度のことです。
(合計所得金額が2,000万円以下である方が贈与を受ける場合に限ります。)

この非課税の限度額は、契約時期や住宅の種類(省エネ等住宅、それ以外の住宅)、消費税額によって変わります。

小規模宅地等の特例しょうきぼたくちとうのとくれい

被相続人が住んでいた自宅の土地、貸付を行っていたアパートや駐車場、事業用に使っていた土地などを相続する際、一定の要件を満たす場合は、80%または50%までその評価額を減額することができる特例です。

例えば、居住用の宅地であれば330平方メートルまでの部分が80%減額評価され、事業用の宅地であれば400平方メートルまでの部分が80%減額評価され、貸付事業用宅地であれば200平方メートルまでの部分が50%減額評価されます。

信託しんたく

委託者が自分の財産を信頼できる人、または専門家に託し、運用・管理を任せる法的枠組みのことです。

生前贈与せいぜんぞうよ

生前贈与とは主に相続財産を減らすことによって相続税を減らすことを目的として、生きているうちに、財産を贈与することです。相続税を減らす代わりに、条件によっては贈与税がかかることがあります。

生命保険の非課税枠せいめいほけんのひかぜいわく

死亡によって受け取った保険金で、亡くなられた方が加入していた保険金は相続税の対象となりますが、その保険金を法定相続人が受取る場合、次の計算式によって計算した非課税枠を超えた部分が相続税の対象となります。

500万円 × 法定相続人の数 = 生命保険の非課税枠

相次相続控除そうじそうぞくこうじょ

10年以内に2回目の相続が発生したとき、1回目で相続税を納税した同じ財産について、2回目も相続税が課税される場合、2回目の相続税から一定額を控除することです。

相続財産管理人そうぞくざいさんかんりにん

相続財産管理人は、申し立てにより家庭裁判所で選任されます。 遺言書もなく、亡くなった方に相続人がいない、または、いるかどうかわからない、といった場合、亡くなった方の財産を管理しながら相続人の有無などを調査します。

また、債権者等に対して被相続人の債務を支払うなどして清算を行い、基本的に残った財産を国庫に帰属させます。

相続時精算課税制度そうぞくじせいさんかぜいせいど

60歳以上の父母または祖父母から、20歳以上の子または孫に対して財産を贈与する場合に限り、贈与税が控除または税率が軽減される制度で、贈与された分は相続の際に贈与財産の価額を加算して相続税を計算し、精算します。

贈与税額控除ぞうよぜいがくこうじょ

財産を相続した方が、相続開始前3年以内に被相続人(亡くなられた方)から贈与された財産も相続税の対象になります。

しかし、財産贈与を受けた際に贈与税を納めている場合、「相続税」「贈与税」の二重課税となってしまいます。その二重課税を防ぐために、すでに納めている贈与税額を相続税から控除することです。

ただし、贈与税が発生していない場合は、この控除を受けることはできません。

代襲だいしゅう

法定相続人となるはずの被相続人の子が、被相続人の死亡よりも前に死亡している等の理由で相続できない場合に、その者の子(代襲者、被相続人の孫)が相続することをいいます。

代襲者が被相続人の死亡以前に死亡している場合は、代襲者の子がさらに代襲者となります(再代襲)。

兄弟姉妹が相続人となる場合にも代襲相続が行われますが、再代襲は行われません。また、代襲者は被相続人の直系卑属であることが必要であり、被相続人の子が養子である場合、その養子縁組前に出生した養子の子は代襲者になりません。

代償分割だいしょうぶんかつ

土地建物などの相続財産を相続人で分割することが困難な場合に、ある相続人が相続し、他の相続人に対して、代償金を払うことで相続財産を分割することです。

ただし、相続した人は、他の相続人に払うだけの自己資金が必要となります。

特別養子縁組とくべつようしえんぐみ

実の父母による養育が著しく困難な場合など、子どもの福祉のために特に必要があると認められ、実の父母の同意がある場合に、家庭裁判所の審判によって成立します。

養子となれるのは、原則として6歳未満にかぎられ、特別養子縁組が成立すると、実の親との親子関係は消滅します。

配偶者控除はいぐうしゃこうじょ

財産形成に大きな役割を果たしている配偶者の生活を保護するため、また、配偶者同士が同世代のことも多く、次の相続が早期に訪れることを考慮して、配偶者だけに特別に認められた相続税の控除です。

この控除を受けるためには、相続開始前に婚姻届を提出していなくてはなりません。また、相続税の申告期限までに申告が必要となります。

秘密証書遺言書ひみつしょうしょゆいごんしょ

遺言者が記した遺言書を封印し、公証人が確認する方法で作成する遺言書です。遺言を残した事実が法的に明らかになり、遺言の内容は秘密が保持されます。

ワープロでの作成や代筆も可能です。

付言事項ふげんじこう

遺言書に記載する「家族への感謝の思い」、「自分の本意」、「財産配分の考え方」などのことです。法的な効力はありませんが、自分の本当の気持ちを相続人に伝えることができます。

普通養子縁組ふつうようしえんぐみ

養親(養子縁組によって親となる者)と養子の双方に養子縁組をする意思がある場合に、法的な要件を満たし、必要書類を役所等に提出することで成立します。

未成年を養子にするには原則として家庭裁判所の許可が必要であることや、自分よりも年下の人の養子にはなれないなどの制約があります。

普通養子縁組の場合、実の親との親子関係も継続します。

法定相続人ほうていそうぞくにん

民法で相続人の範囲や法定相続分が定められています。死亡した人の配偶者は常に相続人となり、配偶者以外の人は、第1順位から第3順位まで、受け取れる順位を規定しています。

法定相続分ほうていそうぞくぶん

相続人の間で遺産分割の合意ができなかったとき、民法で定められた遺産の取り分であり、必ずこの相続分で遺産の分割をしなければならないわけではありません。

この法定相続分も相続人が誰で何人いるかによって取り分も変わってきます。

遺言執行者ゆいごんしっこうしゃ

遺言執行者は、遺言を執行する権利を持っている人のことを言い、遺言の内容を実現するために相続財産目録の作成、各金融機関での預金解約手続き、法務局での不動産名義変更手続きなど必要な手続きを行う人です。

遺言を書く人が遺言執行者を指定することや、遺言執行者を決めることを委託することができます。

遺言書ゆいごんしょ

遺言とは、生前に蓄えた自分の財産を、自分の死後に「誰に、どれだけ、どのように」託すかという意思を示すもので、その意思を民法の規定に従って文書に残したものが「遺言書」です。

遺言書には自筆証書遺言書、公正証書遺言書、秘密証書遺言書などがあります。

養子縁組ようしえんぐみ

親子関係がない者同士の間に、法律上親子と同じ関係を成り立たせる行為です。普通養子縁組と特別養子縁組の2種類があります。

累進課税方式るいしんかぜいほうしき

課税標準額が一定額以上になった時に、全体に対して高い税率を適用する方式と、一定額以上の超過額に対して高い税率を適用する方式があります。

暦年課税れきねんかぜい

贈与税の課税方式の1つで、その年の1月1日から12月31日までの1年間に贈与された金額のうち、110万円を超える部分に税率を掛けて税額を決定します。

※年間110万円までは贈与税はかかりません。